不動産価格の調べ方は大きく分けて6つの方法があります。
「え・・・?そんなにあるの?」
そうなんです。
じつは不動産価格の調べ方って結構方法があって、調べ方それぞれに特徴があります。
今回は、以下の不動産価格の調べ方について紹介していきます。
- どんな田舎でもOK
- ネットを活用
- 誰にも知られずに
- 自分でできる
それではまいりましょう。
最も使える不動産価格の調べ方はコレ
早速、不動産の価格を知りたいとしましょう。
一般的には次の方法があります。
- 査定サイトに依頼する
- 不動産屋さんに行って聞いてみる
- 不動産鑑定士に依頼する
- 国土交通省の土地総合情報システムの取引価格情報にアクセスする
- 相続税路線価を見る
- 全国地価マップで固定資産税の評価額を調べる
ここで、「無料で」「誰にも知られず」自分で調べてみたいとしましょう。
その時点で「1. 査定サイトに依頼する」、「2. 不動産屋さんに行って聞いてみる」、「3. 不動産鑑定士に依頼する」は除外されます。
「4. 国土交通省の土地総合情報システムの取引価格情報にアクセスする」は情報が古く、場所も特定できないように加工されているので、あまり参考にはなりません。
「5. 相続税路線価を見る」は一般的な方法ですが、都市部でしか使えないという弱点があります。
日本の国土の8%は田舎で、田舎の空き家の価格を無料で独りで調べたい時には、「6. 全国地価マップで固定資産税の評価額を調べる」が最も知られていませんが、実は最も有効で、どんな田舎のどんな場所でも価格が推定できちゃう意外と強力なツールです。
そこで、「6. 全国地価マップで固定資産税の評価額を調べる」のツールの使い方を中心に田舎の空き家の価格を調べてみることにしましょう。
田舎の地価査定の味方、全国地価マップとは?
全国地価マップ、一般財団法人資産評価システム研究センターという団体が、全国の市町村の回定資産税課税のための評価情報を直接市町村から収集して公開しているサイトです。
全国地価マップは、固定資産税の評価に関する技術的なことを研究・情報発信している団体です。
そして、固定資産税の課税の基礎となる土地評価情報は同センターの依頼に基づいて、全国の市町村が任意(好意)で提供しています。
たまに評価情報が提供されていない市町村もあるかもしれませんが、ごく少数です。
この土地評価情報を地価マップとして公開することで、固定資産税の課税の均衡化・適正化を図ろうとしているのです。
全国地価マップを使う前に気をつけなければならないことがいくつかあります。
注意点1.ユーザーフレンドリーでない
全国地価マップは、プロ向け、特に市町村の固定資産税課の職員や、固定資産税評価に関わる評価員に向けたサイトですので、一般ユーザーに使ってもらうことを想定していません。
そのため、操作方法には直感的なわかりやすさはあまりありません。
また、操作はスマホではなく、パソコンで使うことを想定しています。
そして、公開されている評価情報は、市町村の好意で提供されているものです。
このサイトは自己責任で使う必要があり、同センターに文句を言ったり、使い方を問い合わせることはできません。
注意点2.出ている数字は1mあたりの更地の価格
全国地価マップは、地図に評価額が載っていますが、それは、1mあたりの更地(建物がない土地)としての価格です。
建物の価格は別途計算して足すか、取り壊し費用を差し引く必要があります。
注意点3.相場の6割から7割の数字が掲載されている
ここが重要で、掲載されている評価額は、固定資産税の課税のためのもので、売買相場ではありません。
そのため、売買相場に換算するには、0.7か0.6で割り戻す必要があります。
そして、どの数字で割り戻せば良いかは、市町村ごとに異なるという面倒な仕様になっています。
より正確に売買相場を推定したければ、後述のように地価公示や地価調査で公表されている価格と比較して割り戻す数値を決める必要があります。
全国地価マップの使い方
では、早速使ってみましょう。
全国地価マップのURLは、htp://www.chikamap.jpです。
サイトの下のほう、広告スペースのすぐ上の小さいボタン「次へ→」を押します。
決して、「固定資産システム評価センター」と書いた大きなボタンを押してはいけません。
この事実だけでも実利本位の面倒なサイトだとわかるでしょう。
次に注意事項が表示されます。
その下の4つの選択肢から適当に選んでその下の「同意する」を押します。
ここまでくれば後はスムースに使えると思います。
県を選び、市を選び、町を選び、地番を選びます。
そう、このサイトは住居表示でなく、地番で選択する点は注意しましょう。
とはいえ、地番がわからなくても、それらしい地番をクリックして、あとで地図を動かして修正できます。
近くにある、赤い丸に数字が書いた場所を探します。
それが固定資産税の評価地点です。
田舎の場合、道路幅員によって価格が上下しやすいので、よく似た雰囲気の、よく似た道路幅員の場所を探すと最も精度よく価格を推定することができます。
その赤い丸の上の数字「(56600)」が、そのまま1mあたりの土地の評価額(56600円)になります。
場所によっては前面の道路に矢印が引いてあいますので、その数字(前面路線価)を拾います。
「赤い丸や数字か現れない」
そんな時は次のどちらかの対応で現れるはずです。
1.縮尺が間違っています。
縮尺を1万分の1より拡大すれば赤い丸が、2500分の1より拡大すれば赤い丸と数字が現れます。
2.人里離れたすごい田舎の場合、周囲に評価地点がない場合があります。
幅広く地図を動かして赤丸や道路上の矢印を探しましょう。
まとめ
いかがでしたか?
不動産価格の調べ方には以下の6つがありました。
- 査定サイトに依頼する
- 不動産屋さんに行って聞いてみる
- 不動産鑑定士に依頼する
- 国土交通省の土地総合情報システムの取引価格情報にアクセスする
- 相続税路線価を見る
- 全国地価マップで固定資産税の評価額を調べる
このなかでも「無料で」「誰にも知られず」「自分で」調べる方法としては、「全国地価マップで固定資産税の評価額を調べる」のがベストな不動産価格の調べ方だと紹介しました。
「不動産売却をしたら、いくらで売れるのだろう・・・」と、今はまだ検討段階だから周囲には知られたくないという人にとってはとても有効な不動産価格の調べ方だと思います。
よかったらぜひ、全国地価マップ活用してみてくださいね。